入れ歯を作る歯科技工士と歯科医師の違い ― 歯科技工士の重要性と現状の課題 ―

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こんにちは。東京入れ歯研究所です。

入れ歯は、歯がなくなってしまった人にとって必要なものであり、生活の質を向上させるために不可欠な存在です。入れ歯を作る際には、歯科医師と歯科技工士の二人の専門家が関わります。本記事では、入れ歯を作るためのプロセス、歯科医師と歯科技工士の役割の違い、そして現在の歯科技工士の減少とその背景について解説します。

1. 入れ歯の製作プロセスと専門家の役割

入れ歯を製作するプロセスは、歯科医師と歯科技工士が連携して行われます。まず、歯科医師が患者の口腔内を詳しく調査し、治療計画を立てます。必要な場合には、歯の抜歯やインプラント治療なども行われます。一方、歯科技工士は歯科医師が得た情報をもとに、入れ歯の製作に必要な各種工程を手掛けます。

歯科医師の役割は、患者の口腔内の状態を的確に把握し、入れ歯の製作に適した治療計画を立てることです。歯科医師は専門知識と技術を駆使して、患者に最適な治療を提供します。

一方、歯科技工士は、歯科医師の指示に基づいて入れ歯を製作します。具体的には、患者の口腔内の寸法を測定し、模型を作成します。また、入れ歯の素材を選定し、入れ歯を形成する役割も担っています。歯科技工士は、専門的な技術と知識を持つことで、高品質な入れ歯の製作に貢献しています。

2. 歯科技工士の優れた点

歯科技工士の役割は入れ歯製作の一環ですが、彼らには歯科医師にはない特長があります。

1. 専門知識と技術: 歯科技工士は大学で専門的な教育を受け、入れ歯の製作に必要な知識と技術を習得します。彼らは患者の顎の形状や咬合のバランスを正確に判断する能力を持ち、それに基づいて入れ歯を作成します。

2. ハンドスキル: 入れ歯は患者の口腔にぴったりフィットし、自然な外観を持つ必要があります。歯科技工士は手作業で材料を加工し、良質な入れ歯を作り出します。彼らは精密な彫刻や研磨技術を駆使し、入れ歯を高い品質で仕上げます。

3. 患者とのコミュニケーション: 歯科技工士は患者とのコミュニケーションも重要な役割を果たします。彼らは患者の要望や希望を正確に把握し、それを入れ歯の製作に反映させる必要があります。入れ歯の外観やフィット感についての意見を交換し、患者が満足する結果を追求します。

4.専門知識と技術: 歯科技工士は、入れ歯やその他の補綴治療に関する専門的な知識と技術を持っています。彼らは歯科学や補綴学についての幅広い知識を持ち、入れ歯の材料やデザインについても詳しく理解しています。そのため、歯科技工士は入れ歯の製作プロセス全体を的確に理解し、患者の口腔状態や要望に合わせて最適な入れ歯を作成することができます。

5.口腔の詳細な把握: 歯科技工士は、入れ歯を作るために患者の口腔内の詳細な情報を必要とします。彼らは口腔内の印象を取ったり、咬合の測定を行ったりすることで、患者の口腔状態を正確に把握することができます。この情報は、入れ歯のデザインやフィッティングに重要な役割を果たします。歯科技工士が口腔内の詳細を把握することで、患者に快適で適切な入れ歯を提供することができます。

6. 美学的な側面への配慮: 入れ歯は、患者の笑顔や外見に大きな影響を与える場合があります。歯科技工士は、入れ歯のデザインにおいて美学的な側面に配慮することができます。患者の顔の形や唇のバランスなどを考慮し、自然な見た目の入れ歯を作成することが目指されます。これには、歯の形状や色、寸法などの適切な選択が含まれます。歯科技工士は、これらの要素を組み合わせて、患者にとって最も美しく自然な入れ歯を作成することができます。

3. 入れ歯を作る歯科技工士と歯科医師の大きな違い

– 役割の違い: 歯科技工士は、歯科医師の指示に基づいて入れ歯や義歯などの製作を行います。一方、歯科医師は、患者の診断と治療計画を立て、実際に患者の口腔内で治療を行います。

– 専門性の違い: 歯科技工士は、入れ歯や義歯の製作において専門知識や技術を持っています。彼らは、患者の口腔印象を取り、製作に必要な材料を選択し、精巧に加工することができます。一方、歯科医師は、幅広い歯科治療における専門知識や技術を持っています。

4.歯科技工士の減少という現状の課題

現在、歯科技工士の数は減少傾向にあります。これは、以下のような要因によるものと言われています。

– 年齢構成の変化: 歯科技工士の多くは高齢化しており、若手の歯科技工士の数が減少しています。このため、後継者不足となり、技工所の経営や雇用の維持が困難になっています。

– 労働環境の厳しさ: 歯科技工士は、入れ歯や義歯の製作に多くの時間と精力を費やすことが求められます。しかし、労働環境の過酷さや労働時間の長さ、報酬面の不足などが問題とされています。

2. 専門教育の問題: 歯科技工士になるための専門教育機関やプログラムの数が限られていることも、人材不足の要因となっています。十分な教育機会が提供されないため、歯科技工士の養成が追いついていない状況が生まれています。

近年、就業歯科技工士の数は約3万5千人前後で推移しています。

しかし、高齢者の増加と若年層の減少により、将来的には大幅に減少すると予測されています。実際に歯科技工士の人数が減少について研究がされましたので、ご紹介します。

この研究では、衛生行政報告例などのデータを使用して、将来の就業歯科技工士数を推計することを目的としています。

具体的には、2002年から2016年までの衛生行政報告例の中で、就業場所、性別、年齢階級ごとの就業歯科技工士の数値を利用しています。まず、3つの組の継続就業率の平均値を求め、コーホート変化率法を用いて2026年の30歳以上の就業歯科技工士数の推計値を算出しました。次に、歯科技工士国家試験の合格者数などを用いて、2026年の29歳以下の就業歯科技工士数の推計値を算出し、30歳以上の推計値と合算しました。

この分析の結果、2026年の就業歯科技工士数は28,874人と予測されます(30歳以上が26,886人、20〜29歳が1,988人)。つまり、直近の公表値(2016年)の34,640人に比べて約6千人の減少が見込まれています。

※ 就業歯科技工士数の将来推計

    研究分担者 大島 克郎(日本歯科大学東京短期大学 教授)

    研究分担者 安藤 雄一(国立保健医療科学院 統括研究官

より引用

5.当院の歯科技工士について

当院の歯科技工士は、院長と長年入れ歯を共に作ってきました。

患者さまにぴったりな入れ歯を作成しますので、どうぞご安心してご来院ください。

当院の歯科技工士からのコメントはこちら

患者様にとって快適で良い総入れ歯をご提供できるよう最善を尽くします。私が考える快適な入れ歯とは、”痛くなく噛めて自然な総入れ歯”です。そのために患者様おひとりおひとりから直接、ご希望、ご感想を伺いながら作成していきます。患者様のために、センター長(院長)と技工士が一丸となって快適な入れ歯作りを行っています。

まとめ

本日は歯科技工士についてご説明しました。

当院は即日入れ歯という1日で出来上がる入れ歯をご案内しております。

気になる方は気兼ねなくご相談ください。