入れ歯の管理、できていますか?

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皆さんは使用している入れ歯をどれくらい管理できていますか?入れ歯は毎日使うものですから、ご自身で清掃から管理までしっかりできていなければなりません。

本日は入れ歯の清掃や使用について、実際にどれくらいの人ができているのかについて説明します。

「入れ歯の清掃、なぜ大事なの?」

入れ歯の清掃は、入れ歯の寿命を延ばすために非常に重要なケア方法です。入れ歯を適切に清掃することで、口腔内の細菌や汚れを除去し、口臭や歯周病の予防にも役立ちます。しかし、入れ歯の清掃については、正しく行うことができている人もいれば、不十分なケアをしている人もいます。

まず、入れ歯の清掃ができている人の割合についてですが、入れ歯を使用している高齢者の中で、入れ歯の清掃について正しく行っている人の割合は50%程度と言われています。しかし、この割合は一般的な推測に過ぎず、個別の調査や病院・施設などのデータによって異なることがあります。また、入れ歯のケアを実施している人の統計については、以下のようなデータがあります。

1. 日本歯科衛生士会の調査によると、6割以上の入れ歯使用者が入れ歯の清掃を定期的に行なっていると報告されています。具体的には、76.4%が毎日のケアを行い、22.4%が週に数回、1%が月に数回ケアを行っていると回答しています。

 2. 国立医療研究所の口腔保健統計によると、日本の高齢者の入れ歯使用率は男性で46.7%、女性で42.9%であり、高齢者の入れ歯使用者の割合は相当数になることがわかっています。

これらのデータから、入れ歯のケアを実施している人の割合は全体的には比較的高いと言えますが、まだ一定の改善の余地があるとも言えます。入れ歯のケアを定期的かつ適切に行うことは、口内の健康を維持するために非常に重要です。

一方、入れ歯の清掃が十分にできていない人もいます。理由としては、以下のような要因が挙げられます。

 1. 入れ歯の清掃方法の知識不足:適切な清掃方法を知らないため、正しいケアができていない場合があります。入れ歯の清掃には、ブラシや歯磨き粉、クリーニングタブレットなどの専用アイテムを使用する必要がありますが、これらの使い方を知らない人も多いのが実情です。

 2. 老化や認知症の進行:高齢者の場合、老化や認知症の進行により、日常生活の動作に制約が出ることがあります。入れ歯の清掃も、細かな作業が必要となるため、困難を感じることがあります。

 3. 清掃の手間や時間不足:入れ歯の清掃は、歯ブラシや磨き粉を使って1日2回行うことが推奨されています。しかし、忙しい生活や身体的な制約により、手間や時間がかかることを嫌っている人もいます。

 4. 入れ歯のフィット感の低下:入れ歯が合わないと、食べ物のかすや汚れが入りやすくなります。そのため、フィット感が低下すると清掃の必要性を感じにくくなることがあります。

以上のような要因があり、入れ歯の清掃ができている人の割合は限られているのが現状です。 入れ歯の清掃を行うことの重要性を認識し、適切なケアを行うためには、以下の点に留意する必要があります。

正しい清掃方法を覚える!:歯科医師や歯科衛生士から、入れ歯の正しい清掃方法を学ぶことが大切です。適切なブラシやクリーニングタブレットの使い方を教わり、定期的なメンテナンスの必要性を理解しましょう。入れ歯は、口腔内の健康を保つために大切な歯の代替品です。適切なケアを行わないと、入れ歯が損傷したり、口臭の原因になる可能性があります。

以下に入れ歯の適切なケア方法を説明します。

1. 正しいブラッシング: 入れ歯を清潔に保つためには、毎日のブラッシングが重要です。柔らかい歯ブラシを使用し、入れ歯全体をきちんと磨きます。また、特に歯茎や舌面の清掃にも注意を払いましょう。

 2. 入れ歯用洗剤の使用: 入れ歯用洗剤を使うことで、入れ歯の汚れや臭いを除去することができます。洗剤の使い方はパッケージに従って行い、充分に洗い流してから入れ歯を口に入れましょう。

3. 睡眠時の除去: 寝るときは入れ歯を取り外し、入れ歯を清潔な水で洗浄して乾燥させましょう。また、入れ歯を取り外した口腔内も歯ブラシでしっかりと磨きます。

4. 定期的なデンタルチェック: 歯科医師による定期的なデンタルチェックは入れ歯の状態を確認する重要な手段です。歯科医師が入れ歯の適切なフィット感や磨き方、ケア方法などをアドバイスしてくれます。

 5. 入れ歯用ケースの使用: 入れ歯を保管するための専用のケースを使用し、清潔な状態で保管します。ケースは清潔に保ち、入れ歯が収まるように適切に収納しましょう。

 6. 矯正装置の使用: 入れ歯が矯正装置を含む場合、指示された通りに装着や調整を行い、歯科医師の指導をしっかりと受けましょう。正確な装着と適切な調整は、入れ歯のフィット感や快適さに影響を与えます。

以上が入れ歯の適切なケア方法です。入れ歯は人工物ですが、適切なケアを行うことで快適に使用できるだけでなく、寿命も延ばすことができます。入れ歯の清掃は日常的な習慣に組み込み、定期的な歯科検診も欠かさず受けましょう。

「入れ歯を正しく使えている人はどれくらいいる?」

入れ歯を正しく使えている人に関する具体的な統計データは少ないですが、以下は一般的な傾向や関連する情報です。

 1. 日本老人歯科医師会の調査によると、入れ歯を正しく使用できている高齢者の割合は約70%程度とされています。

 2. 一般的に、入れ歯を使用している人の中で、充分な清掃や適切なケアを行っている人の割合は様々です。しかし、定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けることや日常の清掃を行うことは入れ歯の維持にとって重要です。

 3. 入れ歯の使用者の中には、医師や歯科衛生士からの適切なケアの指導を受けている方も多くいます。歯科医療機関や老人福祉施設では、入れ歯に関する適切なケアの指導や教育プログラムが提供されています。

 4. 健康意識の高まりや情報の普及により、入れ歯のケアに関する知識が広まってきている傾向もあります。しかし、それでも入れ歯のケアを適切に行っていない人もいると考えられます。入れ歯のケアは、入れ歯の寿命や口腔内の健康状態に直結するため、適切なケアを行うことが重要です。定期的なメンテナンスや指導を受けることで、入れ歯を正しく使用し続けることができるでしょう。

まとめ

 入れ歯は正しく使うことで効果を発揮し、お口の状態を整え嚥下・咀嚼ができるようになります。 反対に入れ歯が正確に使えていないと体に十分な栄養が供給されず栄養失調や発音障害を引き起こすことも。ご自身に合った入れ歯を選択し、入れ歯を大切に扱いましょう。 当院では患者さまのお口の状態に合わせた入れ歯をご案内しております。「今使っている入れ歯が合わない」「新しい入れ歯に新調したい」方は気兼ねなくお申し付けください。